2019/03/25

そして、最後に笑うのは


 あの「戦い」から数日後、平穏を取り戻した StrangerVille–– 

































「奥様」






「あ……あら、そこにいたのね。気づかなかったわ」


「テッドは今日も帰らないのね。そう言っていた?」

「お忙しい方ですから。感染症ワクチンの製造会社の誘致が決まり、今は工場建設の準備に奔走なさっているはずです」



「そう……そうよね。近々、San Myshunoの財団の方と晩餐会があると聞いてるわ」

「町長はこの町の脅威からの復興のため、精一杯尽くしていらっしゃいます。我々も部下として、ご主人のことを誇らしく思っていますよ」


「ですから奥様、くれぐれもお一人で地下室には……っくしゅん」

「あら、あなたも花粉症なの?」


「よく効く薬があるのよ。近所に越して来た男の子達からもらったものだけど……」

「奥様、その男というのは……」


「……あら! ふふふ、そうね。主人には内緒にしてね。いい年して若い子に目移りしてると思われちゃうわ」


「ええ。夫婦といえど、秘密は誰にもあるものです」

© simensoka
Maira Gall