公式キャラクターのイメージが壊れるかもしれない点、ご了承いただけますと幸いです。
俺は、ガキの頃から乗り物に興味があって……他の全ての事に興味が無かった。
周りの奴らはそんな俺を変わり者だと言った。
『人間嫌い』
『社会不適合者』
『メカノフィリア』
どれも気持ちのいい言葉じゃない。
だが、奴らの言葉通りの気持ち悪い人間に育っちまったのもまた俺だ。
初めて自分で買ったバイクがエンジンを吹かした時の音。
あの音こそ、若い俺が夢中になった音楽で、友の言葉で、恋人の吐息で……
……成る程、俺は『異常者』だ。
乗り物しか愛せないんじゃそう呼ばれてもしょうがない。
人は誰もが見た目通りに他人を扱う。そういうもんだ。俺だってそうだ。
だがあの馬鹿だけは別だった。
俺の見た目がどうであれ、周りに何と言われようと、奴は俺の所へ来た。
いつも……。
『私はとても幸せ者だよ。彼女のような素晴らしい女性を妻に出来て』
『ふん。そりゃあ何よりなこった』
『すまない。君のペネロペがあんな事になって、まだ直っていないのに』
『馬鹿な。お前が何を謝る事がある?』
あの研究所の事故に巻き込まれて俺の愛機が壊れた時、俺以上に悲しそうにしていたのが奴だった。
ペネロペが飛ぶ事はもう二度と無い。
だとしても、俺はその残骸と死ぬまで連れ添うつもりだった……
『……Sulaniだ』
『夫婦旅行にはSulaniがいい。俺も昔ペネロペで……いや、ペネロペと行った。夏の終わりが最高だな。ウミガメの孵化のシーズンだ』
『いいね。晩夏のSulaniか……それまで生きていられるか分からないが』
『冗談だろう? 行って俺に土産を買って帰るのがお前の義務だ。女房と一緒にウミガメを見て来い。それまでは……それまでは、くたばるなよ。ドゥルーブ』
『私はダレンだよ、ジョージ』
「果たして約束は叶わず、友は逝った……か」
「……」
「じいじ。かなしい」
「……これはお前さんのガキか?」
「エレクトラ。他人の感情を察知できる賢い子だ」
「ある宇宙飛行士が遠い宙へ旅立つ前、私の元に残してくれた」
「青く輝く美しい星の忘れ形見」
「『生きた証』だ」
「そうか、お前さんも……」
「お前さんも誰か、替わりのいない連れを亡くしたのか……」
「……どうか、貴方の友が望んで妻と共に在った事を責めないでやっていただけないか」
「そして、『あの女』もまた我々の友で……見た目通りの『悪人』じゃない。我々と同じ痛みを知る者だ」
































